#生きる練習

日常系ゆるふわ思い付きブログ

寿司・焼肉問題

マッチングアプリには『寿司・焼肉問題』というものがある。

男性会員のサブ写真に高確率で出現する寿司と焼肉の写真。なぜ男性会員は寿司と焼肉に収束してしまうのか。

ペアーズではこちらからは女性会員しか見れないので伝聞ではあるが、まあ想像に難くない。

女性会員はディズニーや食べ物系だとラーメンや居酒屋の赤提灯などに収束傾向があるが男性会員よりも多種多様であると思われる。

男性会員は何故こうも一元的なのか。

 

選ぶこと。 選ばれること。 人の子よ、幸福の意味を知るが良い。 - #生きる練習で選択の心理について分析した。

選択する側の心理としては安定志向というか、選択する上での「好み」はあまりばらつかない。

一方、選択される側の心理としては長所と短所を周囲と差異化して提示する。

 

寿司や焼肉というのは選択する側とされる側のどちらの心理にも合致した戦略だと考える。

基本的に男性会員は選択される側だが、自己紹介や写真などは選択する側の心理に回り込んで記述されるものだ。

すなわちサブの写真に寿司や焼肉を使用している男性会員は寿司や焼肉を普遍的な好みであると解釈しているはずであり、無難な選択を迫るものである。

「寿司や焼肉は全員が好むものである」という事を意識して写真を使用している。プリミティブな料理であるというのも好みが偏在しないことの決め手となっているだろう。

また、範囲を広く取れば趣味として生きるうえで誰しもが経験する「食」を選んでいるという無難さも示しているとも言える。

 

さらに長所を提示する戦略として、もう1つの観点がある。

 

「女子力」とは何か - #生きる練習で少し言及した「男の子の国のルール」である。

純化すれば「競走」と「主体」というキーワードさえ並べておけば良いだろう。

基本的に男性は日々競走に従事している。男性として、ましてや男性会員としてアプリに参入しているような人達にとって、無意識であろうと意識下であろうとこの競走の土俵からは逃れられない。

そしてテーマは寿司や焼肉といった高級志向のものである。

もちろん、写真を使う以上はテキトーにインターネットで拾ってきたものではないはずで、自分で撮ったものだろう。

男性会員はどれだけ高級なものを食しているかという競走をしているのだ。さらに先を言えば「私といればこの高級料理が食べられますよ」と。

付け加えると、男性にとって写真の主体は被写体ではなく他ならぬ自分であるので、寿司や焼肉それ自体に何ら意味は無く、寿司や焼肉を食べられるくらいには自分は競走に勝利しているということを投影している。

 

これらの観点をまとめると、好みの一般性を確保しているという軸と競走の中での主体としての自分の位置づけ(高級料理を食べられるくらいには勝利している)を表すという軸の交点に位置する解としての『寿司・焼肉』ということになる。

 

この2軸についてはまだまだ援用出来そうな気もするな…