#生きる練習

日常系ゆるふわ思い付きブログ

落ち着く。

いつまで経っても私はあの人のことを忘れないでいるその事実で何とか自分のアイデンティティを保ってきたのだろう。いつだってあの人の言葉は刺戟的で、私を外の世界に連れ出すには十分な輝きを持っていた。あの人の中で自分は未熟でも、絶対にあの人の前では自分の哲学を曲げないでいられた。それはあの人が私に正面を向いてくれていたからなんだと思う。今の自分を形成しているという点であの人の言葉は私を今も縛り付けているし、だからこそ私は私でいられる。愛がわからないから愛してるなんて言ったことはない。それでもあの人の笑顔は純粋に感じられた。

やがていくらか神格化されたあの人は夢の中でもあと一歩、私が行けない場所で笑っていた。いくら束縛されようとも、いくら私という存在が希薄になろうとも、あの人が教えてくれた優しさを私は守っていきたいと思う。たとえ何を失っても、私さえ失ったとしても。夢の中でもあの人が示してくれた道だから。あの人に勝手に関連付けて思い込むことで救われてるだけでも、これが私にとっての真実だと思うから。

だから私はどれだけ狂っても、セーブポイントを用意して、また狂っても優しくありたいと思う。誰かを傷つけてしまうかもしれないし、自分もまた傷ついてしまうかもしれないけれど、人の幸せを願っていたい。それがどれだけ無意味なことかなんて誰にも断じさせないし、私は私のために本当に好きな人の幸せを願っているのです。これが私の尊厳です。