#生きる練習

日常系ゆるふわ思い付きブログ

彼岸花

さめざめと海の中を泳ぐような豪雨

心を濡らして夜を凌ぐ

ギア1つ分掛け違えたまんま

忘れ物を取りに行く

始めから見つけられはしないのに

さもそこにあるかのように瞳の奥を覗き込む

都会の空気ではもう生きられない

明日は一体どの方向から来るのだろか

そして私はどこへ向かっていけるのだろうか

噛み合わせが悪くなって薬を齧って

心を殺していく君を横目に

食べられる花だけ摘んで

化け物になってゆく

そんな打算で

影を踏みしめて

大きくなったり小さくなったりしながら

手首に書いたバッテンと相談して

生存のコストも払えずに

枯れていったみたいだ

都会から見える星の数は

せいぜい自分にもわかるくらいのもので

それが自分にとって美しいかはわからないけれど

いつかその全部を集められたらいいなと思う

当然行く手も帰る手も見つからずに

空虚な部屋の片隅のノイズみたいな音像に傷付かないように

薄っぺらい布団で心を覆う

すると誰かがやって来て

出て行けと言ってきた

間の悪いセールスと同じかわし方しかできないな

希望する明日はもう来ないのでしょう

おやすみなさい