独白。ただし密室。
やりたかったことってなんだっけ?
遠い昔に忘れてしまった。言葉も出て来ない。
ちゃんとやりたいことを形にしている人。
毎秒それを見て自分のしょぼさに辟易する。
やってきたことってなんだっけ?
必死で時間を浪費することが努力することだとでも勘違いしていたのだろうか。
誰かが考えたところに乗らなかっただけなのに、恥ずかしいことだと避難されてる感じがする。
そう、全部感じがするだけなんだろうと思う。
だって私のことは見えていないもの。
よくわからない者としてどれだけの人とすれ違ってきたのかわからない。
見つからなくてもいいから、認められなくてもいいから。
幸せを追いかける権利だけ。
…そうだよね。与えられるものじゃないんだよね。
私次第。幸せなんて私がどう感じ取るかでしかない。全部私次第だって言い聞かせて、離れて行った人のことを諦める。
だったら、中途半端に私のことを諦めるなら最初から私に干渉しなかったらよかったのに。
別に何にも未練はないけれど、未練もない自分も悲しいなって。
頭も使わず、時間だけ使ってバグ取りしてる。一度踏み入れてしまったからと。対価なんてないけれど。唯一その外側は進捗確認のメール。なんだかもう疲れた。
どうしても落ち度を求めるならば今まで何の想像力もなかった罰だろう。
人生ってなんだったんだろう。こう現在完了系で考えてしまうのはもう既に私が死んでるからなのかな。
これが努力だったとしても努力した分報われるなんて多分嘘だったし、そんなテキトーなこと言いたくなるのも分かる気がするよ。
辛いことすらなかったね。辛い。
こういう風体も一緒に泣きながら笑える他人がいればな、と思うけれど。思いますけれども。ああ。
振り返るには早すぎるけど、遅すぎるよりはいいから。ここは人と繋がる可能性のある街。しかし可能性だけの街。そういう点で私とシンクロしてる。可能性って中身のないものだから。
頭を痛めて苦しんだ分だけ誰かに優しくできれば楽だったのに。空転してる努力が報われないように苦しんだ分だけ優しくなれるわけでもなかったよ。優しくあれる対象も…。
考えれば考えるほど卑屈にしかなれない。考えることも辞められない。
そしてまた時間だけが使われていく。
ギリギリ呼吸困難から逃れるだけで精一杯だったような気がして、それだけで自分のこと全部忘れてしまった。自分のせいで、自分のせいなんだけど、過去もなかったことにされてしまったし。今も忘れてしまった。未来なんて考えるに値しないから未来への不安すら何もない。何もないんです。この世には。ただ普通にしょぼい身体そのままの自分がいるだけです。
いつも思いつきでテキトーに将来のこと話してる。私には今すら存在しないのに、何を語らせたいのだろうか。対面してるのに、対面してるのにどっかの誰かがどっかの誰かに話してるみたいな諭し方で私に将来を示してくる。直接会ってるのに誰でも言えること私に言い聞かせないでよ。とにかくしょぼい私にとっては本当に限られた他者なのに、、
だから結局自分で考えるしかないんだった。そんな私のこと誰でもいいような他者に自分のこと話したことが恥ずかしくなった。また自閉してしまう。ああ。
やっぱり卑屈。卑屈。卑屈。
もう頭も使えないから同じところをぐるぐる周ってる。同じこと言ってる。わかってる。何もない。何もない。
誰かと関わっていたいだけなのに、傷付けるのが怖くて避けている。それが関係性でもあるのにもかかわらず。人と会ってもやり過ごすって感覚になってから心から笑えてない。心ももうないのかもね。
別の世界ではこんな時間で誰かのために何かできたのだろうか。誰のためにもならない、私のためにすらならない人生がこんなに辛いものだとはね。地獄。