別離
私を人間だと思わないで
特別じゃないのに認められたら
これまでの私の努力はどこにゆくのですか
仕方なくしてきたことを無下にされるのが怖いのでしょう
あなたは私の思う通りに私を思わなければればなりません
私はあなたを私の思う通りに生み出すだけです
観測者は私でなければなりません
あなたが落とした記憶の欠片を拾い集めて私にするだけ
少しは輝いて見えることでしょう
そうでなければくすんでいるのはあなたの瞳
無数の記憶
その中のどこに入れば許されるのでしょう
肩を覗いて虹を見る
夕方午前二時の紫ががった緑の春の空
散っている舞っている育っている
本物じゃなかった私
死の媒体
眩しいだけは嫌になった自己表現
雲の上から世界が漆黒
好きなものと嫌いなものだけで作られた私
見せられない風情
心の奥が静かに叫んでる
私はいつ私から解放されるのでしょうか
文章と実物どっちが私?
瞬間の快楽に負ける私を斜め上から見てる誰かが私
私のためだけに私の嘘は生きている
今日も私は私の背景になる