虚像
人に触れられる夢を見て
焦って目覚めてしまった
目を閉じて君を探したけれど
自意識過剰だった
鏡の中の
シミュレーションだけが暖かい
いっそこの冷たい血が
身体を凍らせてしまえばいいのに
人に触れられる痛みを思い出して
また空気に溶け込む
風に誘われて嘘をついた
明日からの世界を守りながら
今日までの世界を壊す
この世界が解釈だとしたら
初めから決まっていたな
一通りしかならないから
なんとか修正しても
それは罪の上塗り
はじめから切り裂かれる運命
いつ以来とかではない
永遠にどこにもない感覚