#生きる練習

日常系ゆるふわ思い付きブログ

体力が衰えてきて今まで頭使って楽にやりくりしてたと思ってたことが実は体力にまかせてなんとか為されていただけだったことが分かってきて、また一枚傲慢さのベールが剥がされた。体力という身体作用によってこれまで無自覚に隠蔽されてきた身体性が萌芽する。いかなる次元でも身体に対する意識は苦痛を伴う。しかしこの苦痛の経験こそが私を、拡張された身体たる自転車を文明社会とは切り離された異界へと導く。低強度の反復運動がトランス状態を誘起する。知覚される全ては有限であるために、やがて反復されることで変容する意味体系も知覚の上では不変なものとなり、主観意識の介在しない純粋無垢な世界を構築する。魔女が箒に乗ってサバトと呼ばれる異界の、悪魔との祝宴に赴くのと同じように、クランクを作動させる反復運動がエクスタシーとなり自我を異界へと誘う。ここでの拡張された身体は性的なメタファーである。自然に溶け込むその瞬間に、その装具=拡張された身体との結合により完全性を持った身体は両性具有化され、排除された外側と一体化するのである。一体化した新たな身体は無機質な金属加工物であり自然由来の肉体でもある。そこが空間的にも時間的にも社会とは切り離されていることがキーであり、反復によるエクスタシーが内部で相反する身体を破壊と再生の循環の中に導くのである。